一日で終わるって本当?
意外と手軽な
フロアコーティングの施工方法

フロアコーティングをかけてみたいけれど、何日も家をあけるのは無理だし、家具や荷物の出し入れも大変そう…。そう思って躊躇している人はいませんか? フロアコーティングはどんな種類のコーティングでも一日で施工が完了します。作業中は家をあける必要がありますが、夜になればきれいになった床でいつも通りの生活が可能です。そこで、フロアコーティングをかけるとしたらどんな工程で施工が進むのか、作業の流れを追ってみました。

施工前日までの流れ

きちんとした業者であれば、施工日前に1時間ほど現地調査を行うのが一般的です。それによって、フローリングの種類や状態、塗料との相性などを確認します。この現地調査をすることで、まれに施工が難しいと判断されるケースもあります。その場合は床の修繕や張り替えをしてからコーティング施工に入る、もしくは床に合ったメンテナンスの方法をお伝えすることになります。

また、業者は事前に施工を行うお宅のフローリングの型番や色を確認し、実績のないタイプの場合は、きちんと施工が行えるかどうかを社内でテストします。これはすべての業者が行っているわけではありませんが、フローリングはメーカーや種類だけでなく、同じ型番でも加工時期やロットによって微妙に質が変わってくるため、事前の確認は重要です。この確認をしないでぶっつけ本番の施工を行なう業者は危険なので、避けた方が無難です。

それではいよいよ、フロアコーティングの施工当日の流れについて説明していきます。

施工当日の流れ

1)施工箇所をチェック
施工主、立ち会いのもと施工スタッフが施工箇所を確認します。この時に、施工箇所に傷や凹凸、ドアなどの建具に異常がないかのチェックを行います。同時にスタッフから作業の流れの説明を受けます。立ち会いにかかる時間は20~30分程度です。

その後、施工主や他の入居者は全員外出します。それは施工中の硬化していないコーティング塗膜は、人がわずかに歩行しただけでもほこりが舞いあがって付着してしまうから。やむを得ず、施工中に家に戻らなければいけない場合は、施工スタッフに連絡を入れ、指示に従って戻るようにしてください。

2)作業前の準備(養生など)

ドアや壁などにコーティング塗料が付かないように、養生テープやシートを使って周辺を保護します。

3)フローリングの洗浄・ワックスの剥離

フローリングについた汚れを落とし、ワックスの剥離作業と洗浄を行います。新築・中古に関係なく、購入した住宅のフローリングには必ず何らかのワックスが施されています。これをしっかりと落としておかないと、コーティング剤がきれいに密着しません。

4)フローリングの傷や補修痕の処理
床に傷やへこみがある場合は、ここで補修をします。また、過去に補修をした床の場合は、傷を埋めた後、表面にラッカー類が拭かれていることがあります。そのままでは塗料や下地材と反応を起こしてしまうので、それぞれのケースに適切な処置をします。

5)下地材の塗布
次に、下地材の塗布を行います。これは、フローリングとフロアコーティング塗料の密着性を高めるためのものです。ガラスコーティングなど、薄膜であることを良いとするフロアコーティングでは塗らない場合もありますが、この下地材の有無や質の良し悪しが、その後の耐久性に大きく関わってきます。

6)フロアコーティング塗料の塗布
下地材を十分に乾燥させたら、今後はフロアコーティング塗料を塗っていきます。厚みを均一にしながら塗っていくのがポイントであり、職人の腕の見せどころです。

7)硬化(UVコーティングのみ)


UV照射機の出力の高さが、フロアコーティングの美しい仕上がりと耐久性に関係しているそう

UVコーティングの場合は、溶剤であるアルコールが十分に揮発しきったところを見計らって、専用機器を用いてUV照射を行い、塗料を硬化させます。UVコーティングの施工は、照射機で光を当てるとすぐに完全硬化するので、自然乾燥させる他の種類のコーティングよりも早く作業が終わります。

8)仕上がりの確認・養生の撤去
コーティングを施した箇所に異常がないか、フローリング全体を確認し、問題のあるところは修正します。問題がなければ、養生をはずしていきます。

9)施工主立ち会いのもと最終確認

作業完了時刻のめどがつくと、施工スタッフから施工主の携帯に連絡が入ります。家に戻ったらスタッフと一緒に、施工箇所やフロアコーティング全体の仕上がりなどを確認します。気づいたことや不満があればきちんと伝えるようにしましょう。最後に、床のお手入れ方法などの説明を受けて、施工は終了です。

まとめ

塗料の種類や施工箇所の広さによっても多少変わりますが、施工時間はだいたい6~10時間くらいのところが多いようです。これなら朝から施工を始めれば、夕方6時頃には家に戻れるので、ちょっとした外出をしていればあっという間ですね。

そして家に帰れば、ピカピカ、艶艶のフローリングが待っています!

部屋の印象が大きく変わるので、「これが我が家?」と感動するはずです。とはいえ、施工時には気づかなくても、後になって塗り残しや塗りムラといった問題が見つかる場合も。施工業者を選ぶときには、このようなトラブルが起きても大丈夫なように、保証期間だけでなく、アフターフォローが備わっているしっかりした会社を選ぶことをお忘れなく。